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競走をやめたら時が止まります

詩の話。

詩を綴りだしたのは小学校6年生。
きっかけは国語の授業。
身近なものを題材にみんなで書いてみようっていうお決まりのやつ。

私は『時計』という詩を書いた。
覚えてる限り、こんな感じ。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
時計

時計はいつも競走している
ぐるぐるぐる
1番早いのは秒君
その後を追うのは分君
ゆっくりのっそり時君

時君が1週目を終えたころ
分君が61週目に突入し、
秒君が361週目に突入する。

時計はいつも競走している
ぐるぐるぐる

ゴールはどこだと時君が言った
ゴールはどこだと2人が続いた
どじな時計は今日もぐるぐる明日もぐるぐる
競走は終わらない

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

たしか、こんな感じ。
内容は覚えてるんだけどなぁ、言い回しは微妙。

この詩を先生が褒めてくれて、
みんなの前で発表したの。

反応はというと…全員爆笑!!!!
なんだよ、時君って!
どじな時計で、もうひと笑い!

あら~、そうきた?
俺、本気で書いたのになぁ、何が面白いんだ!?

「でも、競走をやめたら時が止まります」

そう弁論したが、これまた笑い声にかき消され…。

これが詩を始めたきっかけ。

こうなったら、みんなが書いてるようなことは書かないぞと。

「消しゴムは自分がすり減って字を消します」

みたいなさ。
全国の小学生が書くような表現は絶対に書かないぞと!

毎晩、勉強してるふりして机に向かい書いていた。
中学生くらいになると恋愛詩もちらほら、はずかぴー。
高校になると出てもいない社会の風刺、はずかぴー。

今もね、書いてる。

一杯のつもりでひっかけたはずが、グデングデンに酔っ払って、
やっとこ潜りこんだ布団からひょっこり顔だして、
枕元のスタンドライトをポチリ。

そんな昨日のノートより抜粋。

『やい、風。俺んちの茶の間で吹いてみろ。
     やい、雨。俺んちの便所で降ってみろ。』

全く…覚えていない。。。
詩はね、いいよね。

☆星野智哉☆