私の大好きな詩人。
突き刺さるような言葉だが、優しく響く。
山之口 貘さん
本屋さんでこの本を見つけたとき、
『ひゃお!』って声が出た!
貘さんをご存知ない方もたくさんいるのでは?
そこで簡単にプロフィールを。
まず第一に貧乏でありました。
彼を語るには、まずコレ!
もう、貧乏で貧乏で。
あちこちからお金を借りては返せず。
貧乏ってどれくらい?
『屋外』で生活していたそうです。住所不定の放浪者!
そんな生活の中で書かれた彼の詩はユーモラス。
貧乏を苦にした詩が目立つと思いきや、時に楽しんでいる。
開き直りではなく、楽しんでいるのだ。
上の写真は『生活の柄』。
フォークシンガーの高田 渡さんが歌ったことでも有名な詩。
私は渡さんも大好きだったので、
この『生活の柄』に神秘的な力さえ感じている。
さて、せっかくなので、貘さんの詩をひとつ。
『座蒲団』という作品。
座蒲団
土の上には床がある
床の上には畳がある
畳の上にあるのが座蒲団でその上にあるのが楽という
楽の上にはなんにもないのであろうか
どうぞおしきなさいとすすめられて
楽に坐ったさびしさよ
土の世界をはるかにみおろしているように
住み馴れぬ世界がさびしいよ
いや~、本当に染みますわ~。
座蒲団の上には楽があるって!
こういう発想力が欲しい!大好きだ!
☆旭川ケーブルテレビ ほしのともや☆